昨日お昼抜きだった事もあり、今日の「美味しいものを食べたい!」という情熱はひとしお。
目当てのお店が定休日ということもあり、灼熱の横須賀中央をさ迷うこと二十数分……。
目に留まったのはこちらのお店。
そういえば今までにも何度か前を通りすぎたっけ。
地魚か。うん、これだ!
さっそく入店し、その勢いのまま注文。大盛は出来るか聞くと、出来ると言うので大盛で。
廻らない老舗寿司屋。1時を過ぎた店内には、カウンターに座る数人の客のみ。レトロな内装に額の中の古い写真。ああ、良い雰囲気だ。
真夏には嬉しい、キンキンに冷えたおしぼりが渡される。ありがたい。
そして「飲み物は熱いお茶と冷たいお水、どちらにします?」と、こういう気づかいが美味しさをより際立たせてくれるのだと私は思う。
冷たい水を大きめのコップ一杯にそそいで「今日はすごい暑いですね」なんて、そんな一言も心を和らげてくれる。
隣に座る親子と大将の会話に耳を傾ける。会話の端々から大将のこだわりがうかがえる。こちらに蘊蓄を押し付けてくるでもなく、自然なコミュニケーションに感心する。
10分弱で提供。
本日は鰈、鯵、鯛、蛸の四種類。
こういう説明もめちゃくちゃ嬉しい。
さて、どれから食べるか……。
悩みに悩んで、まずは鯛から。
すだちをチョンチョンして……、おお……、美味しい……。これは美味しいぞ。
ここ数年食べた鯛の中で、一番旨味が濃い。甘味もちょうど良く、歯応えもまた程よい。ついついお米を食べる事を失念してしまいそうになる。
ご飯は酢飯と白飯の中間と言ったところか。振られた胡麻の風味が良い塩梅だ。旨味の強い刺身にはこれくらいが良いのかも知れない。
次に鯵。
これまた脂ののり方が良いバランス。脂の甘味が爽やかだ。
何かもう、ご飯なくても良いかも。
次に鰈。
鯛と鯵とは違った存在感のある舌触り。これまた旨味が……。美味い……。
蛸。
先に言っちゃえばこれも美味よ。美味。
食感も旨味も、普段スーパーで買うような物とは完全に別物。ヒトの目がなけりゃ、いつまでも噛んでいたい。
ちなみに玉子もちゃんと美味しい。
何かもう一口毎に語彙を失う。
お会計の際に大盛無料だったと知る。
良いんですか?
¥1800くらいなら全然払いますよ?
満足。
久しぶりに「美味しかったです」と言って店を出た。
また来よう。