楽しくなければごはんじゃない

食べるの大好き。食いしん坊おじさんの個人的なごはんの記録です。Twitterもやっています。@ksb043

【番外編】入院中のお楽しみ part2の4 9/26~10/2

入院も4週目。

退院日が決まったところでまさかの展開。

 

 

↓1週目はこちら。

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↓2週目はこちら。

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↓3週目はこちら。

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◆9月26日(月) 朝

9月26日(月)の朝ご飯 8:00

 

入院22日目の朝。これ、言葉以上に体感長い。

 

野菜は「ミニサラダ」。わざわざミニって付けなくても。キャベツとコーンをイタリアドレッシングで。

「味噌汁」はまた具がしょぼい。具沢山である必要はないけれど、これだけは慣れない。

メインは「ハムと野菜のソテー」。ハムと小松菜とタマネギの炒め物ですね。味は自炊初日みたいな味。うーん、家族とか友人にこれ出されても何とも思わないけれど、赤の他人が作ったと思うと不満。何か、ワガママ言って済みません。

「ふりかけ」は丸美屋のさけ。間違いない。

牛乳飲んで今日も一日が始まる。

 

 

◆9月26日(月) 昼

9月26日(月)の昼ご飯 12:30


……入院初日の昼のメニューと同じだ。

一周したのか……。

 

「キャベツソテー」はちょっと微妙。土臭さというか何というか。甘味もあまり感じられない。

添え物の「ピーマンと玉葱ソテー」の方が甘味が感じられて、比較的美味しい。不思議なもので、入院初日の時より今の方が薄味に不満を感じている気がする。体調の変化? 飽き? 飽きだな……。

卯の花」はむしろ初日より美味しく感じた。小ネギの風味も感じられ、良いおかず。

メインは「ローストチキン柚子胡椒風味」。薄味だけれど、柚子胡椒の風味と刺激でおかずになる一品。でも堪えきれず自前の醤油をかけた。美味いぜ!

 

 

◆9月26日(月) 夕

9月26日(月)の夕ご飯 18:00

 

メイン以外はこれも初日の夕ご飯と一緒。


野菜は「もやしと胡瓜のナムル」。酸味もほどよく、けっこう美味しい。

「里芋の煮付」は優しい味わい。塩梅は若干薄味ながら、味がそこそこ沁みているので美味しい。

メインは「麻婆豆腐」。スパイス感がほとんど無いので、どことなく和風っぽさがあるものの、これはこれで美味しい。挽き肉のボリュームがけっこうあるので、肉々しい味わいもあって満足感あり。

 

珍しく全部普通に美味しかった。

 

 

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◆9月27日(火) 朝

9月27日(火)の朝ご飯 8:00


今朝はパン。

 

サラダは「白菜サラダ」。和洋中、微妙にどれとも違う、ほのかに酸味のある味わい。悪くない。

スクランブルエッグ」はミックスベジタブル入り。ケチャップをかけていただく。特に感想なし。

パンは丸い「パン」と「ショコラロール」。ショコラロールは何もつけず食べた方が好み。なのでマーガリンとジャムはこの小さな丸いパンに全投入。贅沢な菓子パン。

 

 

◆9月27日(火) 昼

9月27日(火)の昼ご飯 12:30


正直ちょっと病院の食事に飽きてきた。

と、言うより、好きなものが食べたいよー。

 

野菜は「ブロッコリーサラダ」。毎度のことながらトマト甘くて美味しいんだよね。フレンチドレッシングでいただく。

「じゃが芋コンソメ煮」はベーコンが出汁になってポトフ的味わい。優しい美味しさ。

メインは「チキンハーブ焼き」。バジル風味のチキンは悪くない塩梅。味は良いんだけれど、調理の仕方はちょっと想像つかないけれど、纏っているソースというか調味料が少しベタついた食感で微妙。

添え物は味付けなしのアスパラと「人参グラッセ」。ニンジンは甘くて美味しかった。

 

 

◆9月27日(火) 夕

9月27日(火)の夕ご飯 18:00


野菜は「小松菜のごま浸し」。すりゴマがたっぷりかかっていて、ゴマの香りが強い。ごま和えは甘味がある方が好みだけれど、調味料控えめでさっぱりとしたこのテイストも悪くない。

「かきたま汁」は前回同様、具が粉々過ぎてかなしい。

メインは「豚肉と野菜のみそ炒め」。甘辛く濃いめの味付けで、病院食としては相当パンチのあるおかず。シャバの味がするぜ。

 

 

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9/27の午前中、熱が出たかと思ったら、検査の結果、憩室炎と判明。10/4に退院予定だったのに……、しばらく入院延長です。

 

そして明日から絶食!

どうなる!

 

ちなみにお腹はそんな痛くないんで元気です。

 

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◆9月28日(水) 絶食1日目

 

点滴してるので胃は空っぽなのに空腹感はない。

のども渇かない(水は飲んでOK出てるけど)。

このところ、ずっと寝てるだけなのに三食食べていて、思えば胃腸が疲れている感じもあったかもしれない。

良い機会と思って、お腹を休ませてあげよう。

 

 

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◆9月29日(木) 絶食2日目

 

予定していた検査も治療も終わってしまっているので、ちょっとしたリハビリくらいしかすることがない。めちゃくちゃヒマ。

でも食事の時間を気にしなくて良いのは、案外精神的に楽かも。

自宅療養してても、さすがにここまで何にもしないで一日が過ぎてくことなんてないから、むしろ何もない時間を楽しむことにしようか。

 

 

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◆9月30日(金) 絶食3日目

 

なんか3日間になると絶食にも慣れてしまった。

退院したら食べたいものはいっぱいあるけれど、病院の食事は気持ち的に飽きちゃったんだろうな……。贅沢言っちゃいけないけどね。

体調は順調に治ってきているようで、明日から食事再開予定。結局、たった3日間の絶食で済みました。良かった良かった。

 

このまま行けば、10/8(土)に退院予定。

 

 

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◆10月1日(土) 朝

10月1日(土)の朝ご飯 8:00

三分粥

 

4日ぶりの食事!

病院食は飽きたと言いつつ、それでもやっぱりご飯が食べられることには感謝しかないですよね。

楽しんで食べるぞー!

 

初回の食事ということで、ご飯は「三分粥」。なるほどー、これが三分粥。正直、重湯からだと思っていたので想定していた食事よりボリュームを感じる。掬ってみるとけっこう粒ありますね。味は、味付けのない薄いお粥。言っても4日ぶりだし、これに対してはそんなに味の感動みたいなのはないなあ。でも、うん、美味しく感じる。そして、食べてるってこと自体が楽しく感じる。やっぱりご飯を食べるのって楽しいね。刺激的だ。

続いては「市松煮」。みじん切りの大根とニンジンが優しく煮られている。けっこう味を濃く感じてびっくり。野菜の甘味と風味、出汁の味わいが眠っていた舌をガツンと目覚めさせる。ほんの少し食感も残っていて、お粥よりも食べてる感が強い。味覚、嗅覚からの情報量が多い。いつもちゃんとこれくらい味わわないといけないなあ。

「味噌汁」は具なし。市松煮以上に強い塩味がビビッと脳を刺激する。しょっぱいことは全然ないけれど、味の濃さに再度びっくり。今ラーメンとか食べたらショックで倒れそう(笑)

入院以来3度目の登場「たいみそ」。お粥に溶くのもなんなので、そのまま舐めてみる。うわー、濃いなー。甘味、塩味、旨味、風味が口の中で炸裂する。ご飯のおかずとしてはちょっと苦手なこいつだったけれど、こうして味わってみるとみそ味のデザートみたいで美味しいじゃないか。ご飯と食べたときには感じられなかった、鯛の、タンパク質の旨味みたいなものもしっかり感じられた。

「温泉卵」は初日一発目からなかなか重たいじゃないか。でも食べてみると不思議と、他のものよりシンプルに味わうことが出来た。まあお粥を除いたら一番素材の味そのままって感じだもんね。とはいえ黄身は濃厚な味わい。タンパク質!

食後に「ジョア」。濃い。たいみそくらい濃い。でも美味いわー。

 

ああ、非常にエキサイティングでした。

もうお昼が待ち遠しいもんね。

 

 

◆10月1日(土) 昼

10月1日(土)の昼ご飯 12:40

「五目あん」だったもの

これは以前出たときの「五目あんかけ」

 

おっと、いきなりうどんか!

三分粥とうどんは同じレベルの優しさなの??

 

小皿に乗った原形のないものは「豆腐しゅうまい」。こうなっちゃうと何がなんだかわかりませんなあ。食べてみると、おお、味はしっかり豆腐しゅうまい。香味野菜控えめで嫌いじゃない味。美味しい美味しい。

メニュー表を見るとメインは「五目あんかけうどん」。なるほど、このペースト状のものが「五目あん」だったものか……。とりあえずうどんに出汁だけかけて食べてみる。うん、悪くない。出汁はほとんど塩味がなく、非常に純粋な鰹出汁。今の舌にはこれくらいが優しくて嬉しい。やわやわなうどんは、正直三分粥と同じレベルの味。小麦の味も何もあったもんじゃない。でもね、何かこう、嬉しいよね。またお粥と思ってたところにうどん。

「五目あん」だけで味わってみる。あ、美味しい美味しい。見た目はちょっと残念な感じだけど、味はしっかり五目あん。お肉は鶏なのかな。パサついた繊維の食感。でもお肉の割合がけっこうあって、その食感も食べ応えに繋がってて悪くない。以前出たときの「五目あん」はなかなか具沢山だったし、これも色んな味がしっかり感じられて美味しい。

さて、うどんに五目あんをかけて食べてみよう。感想は……うーん、べつべつの方が良かったかも。餡がシャバシャバになっちゃって、さっき感じた餡の美味しさが薄まってしまった。美味しくないわけじゃないけれど、ちょっと失敗したなあ。

デザートはオレンジ味のゼリー。これがまた、めちゃくちゃ濃厚に感じた。朝昼と食べた中で一番食感がかたいので、舌触りすら濃厚に感じる。たぶん普段食べたらそんなことないんだろうなあ。

 

たった3日間の絶食で、こんなに感じることが沢山あるのだから、何週間も絶食しないといけない人達は大変だな……。ほんと、健康ってかけがえのないものですねえ(しみじみ)。

 

 

◆10月1日(土) 夕

10月1日(土)の夕ご飯 18:00

「チキンのパン粉焼き」という名の何か


夕飯は再び三分粥。

まずは「すまし汁」から。うわー、濃い。いや濃く感じる。出汁の旨味と風味、塩味、具なしなのに何故か香る三葉の香り。どれをとっても濃く感じる。美味しいけれど、すごい刺激的。

小鉢に乗ったペーストは「ポテトのスープ煮」。想像していたより舌触り滑らかで美味しい。ポテトの甘味とスープの旨味、あとタマネギの強い香りと、ニンジンっぽい風味も感じる。離乳食っぽいなあ。子供が小さい頃を思い出すよ(まだ小さいけど)。

メインのお皿に乗った方のペーストは「チキンのパン粉焼き」。これ、絶対メニュー表見なかったら料理名当てられないわ。味は、チキンですね。パン粉焼きらしい香ばしさは全く感じられない。焼いて、ペーストにしたチキンです。でもチキン好きなんでね、特に味付けされている感じもないけれど、これはこれは嫌いじゃない。でも一応、付いてきたケチャップをかけて食べてみる。うおおー、濃い、ケチャップ濃い。甘味と酸味と旨味がすごい。体がビクッてなったわ。こんなの1ヶ月絶食した人に舐めさせたら気絶するんじゃないか(失礼)。でも美味しい。ケチャップ、美味しい。

ところで「三分粥」ですが、何か朝より粒が多い気がする。四分粥くらいはありそうな気がする。おかずたちが刺激的なので、お粥の味気なさが嬉しい。

こっそり付いてきたのが「ゆずみそ」。とりあえずそのまま舐めてみる。うわああー、すごい、刺激的、甘味と塩味と柚子の苦味と風味が口の中で爆発したようだ。えっ、どうしよう。お粥に混ぜた方が良いかな。でもお粥はそのまま食べたいな……。悩んだ結果、ちょっと舐めてお粥、ちょっと舐めてお粥、と交互に食べることにした。物凄い刺激的。体がビリビリッてなった。

 

いやー、食事ってほんと楽しい。

普通食の時より何倍もエキサイティング。

 

 

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◆10月2日(日) 朝

10月2日(日)の朝ご飯 8:00

「青菜の牛そぼろ煮」

苦手なヤツ


今日も三分粥。

今朝は苦手なヤツがいますねえ……。「うめびしお」。苦手な食べ物はほとんどないし、それこそ飲み込めないような嫌いな食べ物はないんですけどね。数少ない苦手なヤツ、それが梅干し。でも、まあ、素直に舐めますか。最初にいっちゃいましょう。チュッと一口吸ってみる。……ん、あー、あれ、そんなにイヤじゃないな。酸味、塩味はビリッとくるほど強いけれど、甘味と梅の風味が奥にあるのかちゃんと感じられる。なんだ? 味覚が変わったか? 普通に味わって食べられるぞ。好きな味ではないけれど、苦手、嫌いってほどでもない。食事の良いアクセントになるな。良かった良かった。

「味噌汁」は今日も具なし。まあ元々具なしに近いレベルで具が少なかったからね(悪口)。うん、やっぱり濃く感じる。この舌がいつまで続くのかな。

メイン(のペースト)は「青菜の牛そぼろ煮」。野菜の優しい旨味に牛の風味が加わって良い感じ。そぼろはもはや粒といったレベルの細かさで食感はパサついているけれど、これはこれで食べ応えに繋がっている。塩味は多少あるので、普通に美味しく食べられる。白米にかけたらおかずになる。

「三分粥」は慣れてくると案外悪くない。食べ応えのある水だと思うと(?)すごい満足感。あと、おかずになるならないを考えなくて良いので精神的に楽。これがたぶん全粥に近づくほどに、おかずへの欲求と邪念が増していくんだろうなあ。哀しい生き物だよ、本当にさ。

最後はヨーグルト。原材料に寒天とあるように、舌触りはやわらかーい牛乳寒天。味は普通にヨーグルト。美味しい。腸よ働け。

 

 

◆10月2日(日) 昼

10月2日(日)の昼ご飯 12:30


お昼はなんというか、茶色い。

 

小鉢に入ったペーストは「茄子味噌炒め」。食べてみると、おお、なるほど、茄子味噌炒めだ。けっこうナスの味が強く感じる。これあれだな、何か厚揚げとかに乗っけても美味しいかも。

メインのペーストは「鳥挽と野菜の炒め」。これも食べてみると名前の通りの味がする。食感こそないものの、確かに挽き肉を使った野菜炒めの味。味はけっこうしっかりしていて、朝に続いて立派なおかず。けっこう満足感ある。

「たいみそ」は合間に舐める。お粥に入れたらたぶん味消えちゃう。

「三分粥」はまだ飽きない。

デザートは「フルーツキャロットゼリー」。あれね、野菜ジュースみたいな味ね。好き。

 

何かこういう食事って一発で飽きるかと思ったけれど、なかなか楽しい。まだしばらく楽しめそう。

 

 

◆10月2日(日) 夕

10月2日(日)の夕ご飯 18:00

……サラダ?

「サラダ」という概念


夕飯は難解。非常に難解。

メニューを見る限り「アスパラサラダ」と思われる皿の上には、ミカンと白いペーストと緑のペースト。そして傍らにサウザンドレッシング。えーっと、とりあえず、ミカンは別に食べたいので逃がすことにする。まずは緑のペーストを味見。あっ、キュウリかな、これ。もしかしたらレタスも混ざってるかも。そんな味。瑞々しいのが何か面白い。白いペーストはアスパラの味がする。そうか、ホワイトアスパラか。ドレッシングをかけ、ちょっと悩んだけれどまぜまぜすることに。うーん、もはやこれは「サラダ」という概念そのものって感じだな。食べると、うん、まあサラダとして認識出来なくはないんだけれど、そう認めたくない気もする。口の中には「サラダの味」が広がっているけれど、食感や喉を通る感覚はそれがサラダであることを否定してる。これはもはや哲学的ですらある。

一方でメインの「白身魚のトマトソース」は非常にわかりやすい。魚はフレーク状になっているけれど、味は料理名の通りだし、食感もほぼ元のそれと変わらない。トマトソースはタマネギの優しい甘味もあって、子供でも美味しく食べられる感じの味付け。しっかり噛み締めていただいた。

スープは「トマトスープ」。あのー、何でかね、メインのトマトソースとトマト被りしてるね。でも味付けの方向性は全く異なり、トマトの酸味と旨味が強く出ている。具なしだけれど、塩梅もしっかりしていて悪くない。けっこう好きな味。

「ゆずみそ」は前回そのまま舐めて後悔したので、今回はお粥に混ぜることにした。うん、塩気こそほとんど感じられなくなってしまったものの、香りはほどよく薄まって良い感じ。ゆずみそは次もこうやって食べよう。

サラダの一部だったミカンはデザートとしていただく。これはペーストにされてないんだね。普通に美味しい。

 

いやー、まさかこんな哲学的な食事になるとは。残りの入院は6日(予定)。これから徐々に普通の食事に戻っていくけれど、もうしばらく面白い食事が続くと良いなー。

 

 

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予定外の5週目へ続く。

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