何を食べようかと、久しぶりに淡路町・小川町方面へ。調べてみると、おや、美味しそうなつけ麺屋があるじゃないか。
と、言うことでビル街にひっそりと佇むこちらのお店へ。
時刻は14時半頃。
さすがに行列にはなっていなかったが、七席しかない店内は満席だった。
迷わずお目当ての鰹昆布水つけめんをチョイス。
着席し、店員さんに食券を渡すと「麺は200gと300gと選べますがいかがいたしましょう」との事。
もちろん300gでお願いした。
お水と紙エプロンは入口左手にあり、セルフサービスとなっている。
カウンターに置かれたこだわりを眺めて待つこと10分。
これはまた、上品というか、洗練されたビジュアルだなあ。
麺が冷たいスープに浸っているのが特徴。
なるほど、これが鰹昆布水か。
カウンターに置かれた「昆布水つけめんの美味しい召し上がり方」に従って食べることにする。
まずは何もつけずにそのまま……。
マジか。
めちゃくちゃ美味いじゃん。
ひんやりとした鰹昆布水はトロリとした口当たりで、その名の通り昆布と鰹の上品な旨味。香りは立ち過ぎず、鰹臭くも昆布臭くもない。控え目な塩味で、なるほど、確かに一口目じゃないと、ここまでしっかりと味わえないかも。美味い。
また麺も美味い。
つけ麺にしては細めの麺は程よい固さで、小麦の風味と甘味をしっかりと感じられる。とろみのある鰹昆布水と絡んで、なんというか、和食だなあ、と強く感じる。
さて、次は藻塩を麺にのせて……。
あ、なるほど、変に香りが加わらず、すっきりした塩味だけが加わることで、鰹昆布水と麺のあっさりとした味わいの輪郭をくっきりとさせる。そのまま食べ進めるにはちょっと淡い旨味だったのが、このままでも食べ進められそうな程に引き締まる。
でもかけすぎ注意だな。
さあ、ようやくつけ汁の登場だ。
麺をザバッとつけて一啜り。
……なるほどなあ、これは美味しいや。
金色のつけ汁は、鰹昆布水よりはオイリーで塩味のエッジもあり、魚介の風味もしっかりとしたつけ汁。鰹の香りが強いかというとそうでもなく、しかしはっきりと出汁の旨味が感じられる。これをくぐる事でより一層、味のディテールはくっきりとし、旨味もわかりやすさを増していく。
麺と、スープとをなぜ分けるのかという、つけ麺に対するクエスチョンに対して明確なアンサーを提示している。
何でかって?
そのままで良し!
塩振って良し!
つけ汁につけて良し!
何て楽しくて美味しくて最高じゃないか。
味については上手く表現出来ないんだけれど、醤油味というよりは塩味ですね。
つけ汁の中には刻んだネギと小松菜少々。スープと一体感が強く、それぞれ意識することもなく、麺と一緒に吸い上げられていく。
麺の上には薄切りのチャーシュー……、というより薄切りのハムみたいな感じだね。7、8枚くらい乗っていたと思う。つけ汁をさっと潜らせるとこれがまたしっとりとしていて美味い。
後半、つけ汁が鰹昆布水で少し薄まってきたところで、つけ汁に追いダレを数滴。おお、なるほど、しっかりと始めの味に戻った。
麺を食べ終わったところで割スープを投入。
強めの鰹出汁で、ほのかな酸味がある。これがつけ汁と良いバランスで、まるで初めからこういうスープだったかのよう。美味い。
美味しくてボリュームもそこそこで、店員さんの接客も良かった。
大満足。
近々また来よう。